bunkoのブログ

黄昏ナースのばーばな日々

明るいひと 優しいひと✨

『地獄を見たことがあるひとは


一周回って明るい』


少し強い表現かなとも

思いましたが

今朝Twitterで見かけた言葉に

共感を覚えました。


若い頃

アキレス腱を切って

松葉杖を使っていた私に


「大変だったわね。大丈夫?」って

優しく気遣ってくれた知人は

間もなく癌で亡くなりました。


あとで思えば

その頃は闘病中で

そのかたの方こそ

どんなにか大変だったはずなのに・・。


看護学生だった頃

一つ上の先輩に

容姿端麗、スポーツ万能、成績優秀、誰にでも優しく明るいひとがいました。


私は

「苦労してないからあんな風になれるのかなぁ?」って

半ば僻み根性で

もうひとりの先輩に話したら


「彼女は

優しいこだよ。


小さい頃からあの容姿で

『外人、外人』ってからかわれて、ずっとコンプレックスだったんだって。


高校生の時、お父さんの会社がうまくいかなくなってお父さんが自殺されて、それからお母さんが心を病んで

ずっと弟さんとお母さんを支えてきたんだって。


あのこは

困っているひとを見ると

ほっておけないんだよ。


本当に優しいこだよ。」


まだ20歳かそこらだったと思いますが

初めて自分の偏見を

「恥ずかしい」と思いました。



看護学生のころ、

友達の受け持ち患者さんに

娘さんがいて

お腹に

10年ぶりに授かった

赤ちゃんがいました。


患者さんも初孫を楽しみにされていて

大きくなったお腹に

話しかけておられました。


患者さんは

末期の癌でやがて亡くなりました。


後で聞いたのは

実はお腹の赤ちゃんは

患者さんが闘病中に

流産されていて

娘さんはそれを隠して

お腹に座布団を入れて看病していたんだそう。


娘さんも

患者さんも

私たち学生に優しくて

いつも励ましてもらっていて・・。



若い頃は


先輩や患者さん、

患者さんの娘さん・・


小児科病棟で

難病抱えた子供さんや

そのお母さんたち・・


みんなみんな


自分のほうが大変な時なのに


どうしてあんなに明るいんだろう


どうしてあんなに優しいんだろう


どうしてあんなに温かいんだろう



どうして?


どうして?


って


「どうして?」ばかりの自分でした。


今なら


優しいひとの優しさが

優しく沁みてきます。


『受けた恩は倍にして返せ』って

気持ちになります。



ありがとう


ありがとうって


田舎の祖母の口癖を


思い出しています。





お花たちが


「コロナに負けないで」


って言ってます。