bunkoのブログ

黄昏ナースのばーばな日々

遺された叔母✨😢

久しぶりの実家からのライン。


兄から

従兄弟の訃報を知らせる文字が飛び込んで来た。


従兄弟は

私の同級生であり


初恋の人でもあった。



中学までは同じで

高校から今日まで

祖母のお葬式とか

数えるくらいしか会った事は無かった。


若い頃の

宇津井健に似ていて

背が高く、優等生で・・


劣等生だった私は

彼の従兄弟である事が

ささやかな自慢だった。


彼の父である

私の叔父が、数年前に交通事故で

あっという間に旅立った時、

一人っ子だった彼は

私の兄と事故現場に立って


「親父は痛かったのかな・・」とだけ

呟いたそうだ。


その時兄は

彼の生命力の薄さと言うか

力の無さと言うか

何となく「病気なのかな?」と

後になって思えば

感じたそうだ。



彼はひとりで旅立った。


叔父が亡くなってから

叔母は

都会に暮らす息子との電話が

日課だったそうだ。


ある日

いつものように電話をかけても

繋がらず

一日経ち

二日経ち

三日目に不安は募り

五日目に妹叔母夫婦に付き添われて

新幹線に乗り

息子のマンションに着いた時

従兄弟は冷たくなっていたそうだ。


事件性は無く

死因は病死。


85歳の叔母は

たったひとり残された。


息子が帰ってきて、

2人で静かに暮らして、

いつか息子に看取ってもらう筈だった。


誰もがそう思っていた。



従兄弟はなぜか

独身だった。



叔父が亡くなった後叔母は、


「まだ信じられなくて、テレビを観ていても、お父さんがいると思って

話しかけてしまうのよ。」


「外で音がすると、帰ってきた!って

思うのよ。」


「この気持ちは

なってしまった人にしか分からないのよ・・。」

と言っていた。



一人息子まで

旅立ってしまった叔母・・。


言葉が

見つからない。